便秘症
便秘症とは
便秘症とは、排便の回数や量、便の硬さなどに個人差があるため、さまざまな定義がありますが、日本消化器病学会で定めるガイドラインでは〝本来体外に排出すべき便を十分量かつ快適に排出できない状態〝と定期され、その状態が6ヶ月以上前から生じ、少なくとも最近3ヶ月間はその状態が続いていることを慢性便秘症といいます。
種類と原因
弛緩性便秘
日本で最も多いといわれている便秘で、腸の蠕動運動が弱いために起こる便秘。
原因は、食物繊維の少ない食事やダイエットによる少食、また運動不足や加齢による腹筋力の低下などで便を押し出す力が弱まっていること。
痙攣性便秘
腸の緊張が強いために起こる便秘。また、便秘と下痢を繰り返したり、兎糞(ウサギのコロコロ便)状の硬い便で腹痛を伴いスッキリしない状態。
原因は、精神的ストレスや疲労、環境の変化で「旅行中は出ないが、帰宅するとお通じがある」「休日はお通じがある」などリラックスすると排便がある。若年性や中年女性に多い。
直腸性便秘
便が直腸まで降りてきているに出せない便秘。排便を我慢したり、肛門が狭いあるいは痛みなどで便を出しきれない時に直腸に便が溜まって出てこない状態。
原因の多くは、便意があるにも関わらず、習慣的に我慢してしまうこと。周りの目を気にしてトイレに行けない、時間がなくて我慢してしまうなど。最近では温水洗浄器の洗浄水を肛門の奥まで入れてしまうことで、神経の感度が鈍り、便秘に陥ってしまうケースも増えてきている。女性、高齢者や寝たきりの人に多く見られる。
対策と予防
食事や生活、排便習慣の見直しを行い、便秘の症状が改善されなければ、便秘薬や整腸薬などを取り入れることも1つの方法です。